「人間(にんげん)」・・・
夏は過ぎて、初秋の気配を探しつつも、
晴れれば残暑、降れば大雨では、
なかなか落ち着かないものがあります。
そんな思いに同調したのか、
蝉もまた今夏を惜しむように鳴いております・・・。
さて、
東北や北海道は、例年にない台風で被害が広がり、
犠牲になられた方、被災されている方には、
心から哀悼とお見舞いを申し上げます。
同じく、九州でも、続く余震と、雨災害が続き、
思うように復興作業が進まないのが現状。
本当に心が痛みます。
しかしながら、
自然の猛威は、筆舌に表し難い破壊力を持っていますが、
それ以上に災禍に耐え、立ち上がる強さを人は持っています。
人間力こそ、どんな時代にも変わらない、希望ではないでしょうか。
私たち人間とは何か・・・。
仏教でいう、人間とは、
サンスクリット語の「マヌシャ・ローカ」の訳語。
マヌシャは「人」、ローカは「世間」の意で、
人間とは、世間に生きる人ということなんですね。
世間とは、海や山、空や大地といった自然環境、
もう一つは、生きとし生けるものとしての「衆生世間」という
二つの意味が仏教にはあります。
人は一人では生きられません。
人は、様々な関わりを持ちながら生きていくもの。
だから、人間なんですね。
この人間という言葉、
多くの仏教派生語が、本来の意味から、かけ離れて用いられる中、
用法が変わらない、私たちにも馴染みやすい言葉ではないでしょうか。
ただただ、一日も早い復興を祈るばかりです。
まもなく、秋のお彼岸です。
今を生きる人のつとめとして、
ご先祖様に手を合わせて、感謝してみてください。
そのひとときが、生きる糧となりますように・・・。
また、
お彼岸に会わせて、納骨、永代供養や
墓所をお考えの方、仏事の相談をとお思いの方は、
どうぞ、お気軽に当院までご相談ください。
ありがとうございます。
合掌