「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」・・・
あけましておめでとうございます。
本年も、徳藏院をよろしくお願い申し上げます。
さて、あらゆる年中行事にもいえることではありますが、
年を追う毎に、特にお正月の感慨が薄れていくような
気が致します。凧揚げ、福笑いに双六・・・。
子どもたちの遊びの変化もまた、そうさせるのかも知れません。
皆さんはどんな過ごし方をされているのでしょう・・・。
しかし、節目としてのお正月は、例えば、前年できなかったことや、
失敗したことなどを反省し、あらたな気持ちで取り組んでいくという
意識をもたせてくれます。
もちろん、何年もかけて続く物事もあるわけですが、
原点回帰を一年に一度考えることは、決して無駄ではないと思います。
様々な事象によって、自分の座標点が見えにくくなるのは、誰でも
あることではないでしょうか。
もう一度、自分の足下を見直すこと。忘れずにいたいものです。
脚下照顧。
これは、前門の言葉で、まさに足下をしっかりみなさいという意味。
お寺の玄関で、よくこの言葉が掲げられていますが、これは、履物を
脱ぎ散らかさないように注意しましょうということ。
たかが履物と、思うその気持ちが、既に慢心のあらわれなんですね。
一時が万事。しっかりと自分の足下を見据えることが何より大事だと
いうことです。
そう考えますと、今年は消費増税や懸案のTPP交渉、特定秘密保護法の施行、
そして沖縄の基地移設、また福島の原発処理と、抜き差しならない、事案が
私たちの暮らしに直面します。
一人ひとりが、自身の足下をしっかりと見据えた年にしたいと願うばかりです。
どうか、皆様にとって今年が良い一年となりますように、
心より、ご祈念申し上げます。
ありがとうございます。
合掌