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今月のお話

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「現 在」・・・


日常的に耳にする「現在」という言葉。
私たちは、「今」を生きていることにどれだけ意識を持っているでしょうか。
ものすごいスピードで、時間は過ぎ去って行きます。
溢れるニュースに日々流されていることはありませんか。

仏教では「現在」をただの時間的な位置づけとしてのみ見ているわけではありません。
三世のひとつ、すべては因果の流れの中で連なる「関係性」であることを説いております。

三世とは、
過去(前世=生まれる前に送った一生)
現在(現世=現在を送っている一生)
未来(来世=死後に転生して送る一生)
を表しています。

つまり過去の結果としてもたらされたのが現在であり、同時に未来の原因となるのも現在なんです。
そうして「なぜ、今を生きているのか」を問うことが大切なのです。

少子高齢化、年金問題、国の債務、etc・・・
戦前、戦後を通して今だ経験したことがない未知の領域に入ったといわれる21世紀。
私たち一人ひとりが「現在」をしっかりと見据え、考えて行く必要があるのではないでしょうか。
先人たちの努力と知恵のうえに今の文明、すべての便利さがあり、過去を無視しては何も前進できないでしょう。
未来へも同じく、決して他人事、自分とは無縁だと考えては「現在」は存在しないのです。

墓前に手を合わせる、心の中でもいいので、そっとご先祖様に話をしてみる、
そんな日常こそ、今求められているのかもしれません。


                                                     合掌


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