「初 心」(しょしん)」・・・
初 心
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ、徳藏院をよろしくお願い申し上げます。
さて、いよいよ、2013年のスタートです。
師走の政変劇を経ても、日本がまったなしの状態にあることは
変わりません。
様々な懸案、難局に際して、問われるのは、
私たちを含めた一人ひとりの想いでないでしょうか。
「決意」「理念」「未来志向」・・・。
それぞれの立場で迎える新年に、
あらためて初心を思うものです。
「初心」
これは仏教では「初発菩提心」といいます。
さとりを求める心を初めて発すること。
仏教はこの「初心」を大切にしています。
むしろ、初心こそが、さとりに近いともみなされるくらいです。
一般的にいわれる「最初に思い立った(汚れのない)心」あるいは、
「初めて習い始めること」など、いずれも純真な気持ちがうかがえます。
室町時代、能の大成した世阿弥の記した「花鏡」には
「しかれば当流に万能一徳の一句あり。 初心忘るべからず。
この句、三ヶ条の口伝あり。
是非とも初心忘るべからず。
時々の初心忘るべからず。
老後の初心忘るべからず。
この三、よくよく口伝すべし」とあります。
自分を戒め、おごらずに精進することの大切さを今に伝えるものです。
「初心忘るべからず」
どの道を進もうと、また、何歳になっても、
初心を忘れないようにしなくてはなりませんね。
どうぞ、今年が皆様にとって健やかな一年となりますよう、
ご祈念申し上げます。
ありがとうございます。
合掌