「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」・・・
本来無一物
今年も残すところあとわずかとなりました。
寒風吹きすさぶ師走に、選挙風も加わり、
気忙しさもひとしおといったところ。
さて、最後はどんな風が吹くのでしょうか。
昨年来、本稿では震災についても触れてきました。
依然、復興への道は険しいままですが、多くの人たちが電力と
それをとりまく社会構造への関心を高め、節電や防災・減災
を意識するようになったことは間違いないと思います。
無駄を省き、物ではなく、心を満たしたいと願う・・・。
仏教では「本来無一物」という教えがございまして、人間は本来、
空(何もないこと)であるから、執着すべきものは、何もない。
何からも自由である。という教えです。
近年流行の「断・捨・離」ブームの原点は、まさにこの教え、
未来志向のテーマといっても過言ではありません。
なにものにも囚われない心、
そうありたいものです。
まもなく迎える大晦日、除夜の鐘は、「一年を取り除く夜の鐘」のことで、過ぎ去った一年を反省し、
新しい年の幸福を願うもの。突く数は、皆さんご存知の通り人の煩悩の数(108)です。
今年は、ひとつ、心を込めて聞いてみましょう。
今年も一年、皆様のご高配を賜りまして心より御礼申し上げます。
どうぞ、皆々様よいお年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げます。
ありがとうございます。
合掌